世界史の論述対策はいつから始める?
最低でも10月までにはスタート!
世界史の論述問題は基礎ができていないと、正直手が出せません。個人的には夏休みに世界史の教科書レベルの基礎を抑え、9月か10月から論述対策を始めるのがちょうど良いと思います。
また、世界史や日本史などの歴史科目によくあることですが、センター前に近代史まですべて終わらない可能性があります。終わったとしても近代史はどうしても駆け足になってしまうでしょう。
心配な場合は、夏休みが始まる時点で授業の進み具合を担当の先生に相談するのが良いでしょう。
センター前までに近代史が終わりそうにないのであれば、予備校や独学で勉強したり、先生に対策ととってもらわなければなりません。
世界史の受験勉強は計画的に行いましょう!
論述の添削してくれる先生を見つけよう
論述には必ず添削してくれる人が必要です!
世界史の先生を早めに捕まえてお願いしておくことをおすすめします。
独学でもできることはできますが、客観的に先生に添削してもらうことが論述では大切だと思います。
そしてもっと良いのは添削してもらう先生を2人見つけておくことです。
毎日、論述を解いて添削してもらうことを考えると、先生が1人だとどうしても忙しくて添削できない日があると思います。そういう時のために2人以上の先生を確保しておくといいと思いますよ!
最低でも教科書レベルの基礎は抑えよう
上記でも述べましたが、世界史の論述は「世界史の全体像」を把握できていないと解けない問題です。
史実以外にも、文化史、宗教史、地域史など様々なテーマで問題が出されます。
最低でも教科書の太文字とその周辺の説明文は覚えておきたいです。
一問一答式の問題集で基礎を抑えてから、世界史のタテヨコ問題にも対応できるようにしておきましょう。
論述問題はある一定の数をこなして慣れることが必要です。「教科書を覚えてから」が回りくどく感じるかもしれませんが、基礎がないと一定数こなしてもなかなか身につきません。
逆に言うと、教科書を押さえることができれば、論述問題の習得もスムーズになりますよ!
志望校の出題傾向を知って対策をしよう!
世界史の論述はセンター後の2次試験で出されることがほとんどだと思います。
傾向を知る上でチェックしておきたい項目は以下の5つ!
- よく出される時代
- 地域や国
- タテのつながりか、ヨコのつながり
- 文化史か宗教史
- 出来事や人物の比較問題
これらの傾向がないか確認してから、志望校に適した対策を組んでいきましょう!
特に「必ず出される時代」があればその時代を重点的に勉強することができます。
過去の傾向は赤本やその志望校の対策本から確認しましょう。
「論述」に慣れるためにやるべき3つのこと
まずは教科書を見ながらでOK!
どんなに世界史ができる人でも最初から完璧な論述が書ける訳ではありません。
初めて論述問題を解く時は教科書や資料集を見ながら書くことをおすすめします。
初期の段階で重要なのは文章を書ききることです。
論述問題には文字制限がほぼ必ずあります。
多いものだと「600〜800文以内」など。
まずは、指定された文字数まで書きことになれる方が内容よりも重要ですよ!
問題文からキーワードを考えよう
論述問題では、問題文から解答に必要なキーワードを見つけることを最初にするべきです。
例えば
「中国歴代王朝の中で、明初に洪武帝がおこなった諸政策には、いかなる特色が見出されるか。具体的な制度・政策にふれつつ述べなさい」
というこの問題文中のキーワードは「洪武帝」です。
洪武帝は別名「朱元璋」で明を建国した初代皇帝です。
彼の行った「政策とその特色」を述べなさいという問題で、まずは彼の行った制度や政策を思い出さなければなりません。
ですが、この制度や政策を解答するだけでは論述問題の解答にはなりません。
なぜなら、問われているのは諸政策に関する「特色」なので、制度や政策を答えることは前提でそれに関する特色が解答のメインになります。
制度や政策として思い浮かぶキーワードは….
-
- 魚鱗図冊・賦役黄冊
- 中書省の廃止と六部を皇帝直轄に
- 里甲制、衛所制
- 朱子学、科挙制
- 明令・明律、六諭
キーワードとしてこれらの語句が思い浮かび、かつ、これら諸政策の「特色」として、「財政の確保のための『里甲制、魚鱗図冊・賦役黄冊』」や「親政、専制君主制確立のための『明令・明律、朱子学、中書省の廃止』」など、それぞれの目的や特徴まで押さえておいて初めて出題者の意図する解答できるようになっています。
上記のキーワードはすべて世界史の教科書に載っています。
そしてこの大半は太文字で書かれているはずです。
この太文字周辺に書かれていることが、この問題でいう「特色」の部分になります。
論述問題を課す大学レベルになると、教科書の太文字だけでなくその周辺文章まできちんと理解しておかないといけません。
キーワードを引き出すのは当たり前で、その後からが世界史論述では重要なポイントです!
求められている解答をしよう
論述問題を読んでみて、求められている解答はなんとなくわかりますか?
ここでいう「求められている解答」とは、「出題者の聞きたいことに対して、的確に答えること」です。
論述で点数になるのはどちらかというと知識の量よりも、文章内で正確に論述できるか否かだと思います。
問題文から推測したキーワードを解答に羅列しただけでは、一問一答式の問題と変わらないので意味がありません。そのキーワードを通して、出題者の意図する解答を行う練習をしましょう。
解き始めた時は、キーワードはあっていても自分の解答と模範解答が全く異なる場合もあります。そのような時は、出題者の意図を正確に把握できていないか、できていても知識不足な場合だと思うので少しずつ補っていきましょう。
世界史論述の具体的な勉強方法!
世界史論述対策にオススメな参考書
世界史の論述問題は特殊な問題なので最低でも1冊は問題集を購入しましょう。
私のおすすめの問題集はこちら!
山川出版の「詳説世界史論述問題集」です!
この山川出版の論述問題集は時系列に沿って、各大学の過去問を中心に問題が作られています。
内容はシンプルで問題が書いてあり、次のページに解説と模範解答が載っています。論述問題をガリガリ解きたい人におすすめですよ!
私は高校3年の9月以降、毎日1ページか最低でも1問ずつと決めてやっていました。1問解いて、復習するのに時間がかかるので1問から始めて徐々に慣らしていきましょう。
もう一つ、論述対策としておすすめなのがこちら!
山川出版の「世界史B用語集」です。
この用語集が論述対策にはかなり役に立ちます。
世界史必須のキーワードから、頻出度の低いものまで網羅してあります。
それぞれのキーワードの説明がされているので、論述で文字数を稼がなければならない時や知識の補完としてオススメです!
方眼ノートに問題文も模範解答も全部写そう!
練習問題を解く時に、ぜひおすすめしたいのは「方眼ノート」を使うことです。
すでにマス目が付いているので1文字ずつ方眼に沿って書いていけば、文字数を数える時が楽チンです。高校生のみなさんには懐かしいノートかもしれませんが、論述問題を解くにあたってはぴったりです!
また、世界史の論述問題を勉強する時は自分の解答はもちろん、問題文と模範解答もすべてそのままノートに記入しましょう。
出題者が求めているキーワードがどれなのか、文章の始まり方、まとめ方など模範解答は「答え」だけではなく、文章構成に関して重要な資料でもあります。
模範解答は教科書と同じくらい重要なものだと思ってください。
また、復習する時に問題集を開いて自分の解答のノートも開いて見るより、1冊のノートにすべてまとまっている方が楽という理由もあります。
「問題の文字数が志望校の過去問と比べたら多すぎるor少なすぎる」という場合でも、無視せずに問題を解いておきましょう。
問題集に掲載されている問題は厳選されたものです。類似問題に試験本番で出会う可能性もあります!
時間がある限りは、なるべくたくさんの問題に触れていきましょう。
足りないキーワードを補っていこう
模範解答と自分の解答と照らし合わせる時に注意して見ておくべき箇所があります。
それは「出題者の意図に沿ったキーワードを含めることができているか否か」です。
先ほど、キーワードを文章に入れることは言いましたが、問題を解いている時にキーワードが思い出せない時やこのキーワードを含んでもいいのかどうか悩む時があると思います。
そういう時に模範解答と照らし合わせて、何が足りていて何が足りていなかったのか確認していくことが大切です。
もし忘れていたり、間違っていたキーワードがあればきちんと復習しておいてください。
次に類似問題が出た場合に解けるようにしておきましょう。
また慣れてきたら、そのキーワードを文章中にどのように登場させ、どのように文章を展開させていくのかも見ておきたいです。
出題者の意図をなるべく多く含んだ解答を作れるようになるために、自分の解答と模範解答を見比べることを重視してください。
世界史の論述問題は最初は大変です。でも徐々にコツがつかめてくるので、諦めずにコツコツと問題を解き続けてくださいね!
世界史の苦手はスタディサプリで克服!

世界史は暗記量が膨大で知らない単語が1ページに何十箇所も散りばめられていて、もはや勉強のやる気すら失われます。
しかし、スタディサプリ では世界史のプロフェッショナルが面白く、超わかりやすく授業をしてくれるのでドンドン頭に入ってきます。
スタディサプリの授業を受けた後に参考書で学習するとさっきまでわからなかったのが嘘のように頭に入ってきます。
また、世界史の記述・論述問題は暗記だけでなく解答のコツや点数を落とさないための工夫といったテクニックの部分も必要となってきます。
スタディサプリの映像授業を利用して参考書では補えないテクニックを身につけましょう!