今回は大学受験ではとても重要な「赤本」について詳しく紹介します。
赤本は簡単に言うと、大学入試問題の過去問まとめです!
過去問を制するものは受験を制する!
それくらい過去問の使い方は重要なので、ぜひ参考にしてみてください。
なぜ赤本を解かなければいけないのか?

試験問題の過去問を解いておくべき理由は大きく2つあります!
- 試験問題に慣れておく
- 大学の傾向を知る
志望校の入試問題では、どのくらいの問題が、どのように出されるのかを把握することが重要です。
偏差値だけで志望校と自分のレベルを判断するのは危険ですよ。
また、受験する大学の赤本を解いて、過去問に慣れておくということも重要です。 自分の学力では必ず合格できそうな滑り止めの大学でも、問題の形式に慣れていないと落ちてしまうことがあります。
滑り止めの大学でも最低1回分は解いておきたいですが、毎年、出題を変えてくるところがほとんどなの5年分は解いておくのが理想ですよ!
大学の入試問題には必ず「その大学特有の傾向」があります。
例えば、二次試験で英語があるとします。
英語の出題形式として、発音・アクセント、単語・文法穴埋め、英作文、長文読解、リスニングなど様々な種類があります。 その中でも志望校の大学はどの出題形式を重要視しているのかが赤本からわかります。
国語を例に挙げてみても、現代文、古文、漢文のすべてを出題するところもあれば、現代文と古文だけという大学もあります。
教科ごとの点数配分も異なる大学もあるので、赤本をよく読んで、大学研究してください!
赤本はいつから解くのか?
赤本をみなさんはいつから解き始めようと考えていますか?
私は赤本を使い始めるのには2段階あると考えます。
1回目は高2の春休み〜高3の春にかけての時期で、2回目は高3の秋以降です。
高2の春休みから高3の新学期にかけて赤本を解く
高校2年の春休みから高校3年の春、新学期の間に一度、志望校の赤本を確認しておくべきです。
余裕があれば、1回分だけ春に解いてみましょう。時間をオーバーしてしまったり、全く解けなかったりしても大丈夫なのですべての問題を解いてみましょう。
そして、赤本に書かれてある「傾向と対策」を丁寧に読み、それぞれの教科の問題形式を数年分、確認しておきましょう。
夏休みの計画を立てる前に赤本を使って、問題形式を把握しておくことはとても重要です。
その問題形式にあった勉強方法があるはずなので夏休みをより有効的に使うことができます。
1度解いておくと、春の時点での自分のレベルと試験問題のレベルの差を知ることができるので、どのくらい頑張れば良いのかも体感でわかると思います。
また、問題形式を把握しておくことは、滑り止め選びの重要な軸にもなります。
滑り止め先を選ぶ場合、もちろん学部学科が似ているところを中心に選びますが、試験での出題形式が似ているという基準で選ぶこともあります。
なので、受験の年の春に1度、赤本に目を通し、1回分のみ解いておくのがおすすめです!
高3の秋から赤本をやっていく
春に1度解いてみた感触を参考に、夏休みまでは入試で戦うための基礎を養ってきたと思います。その基礎を元にガンガンと過去問を解き始めるのが9月以降の秋です!
夏休みから過去問を解き始めると、あまりに解けない問題が多すぎて、テンションが下がってしまうと思いますし、春からの成長をあまり実感しずらいかもしれません。
なので、春で解けなかった過去問を夏休みを終えた秋に解いてみることで、少しは成長を感じられるでしょう。
もし仮に、秋に過去問を解いてみて春と同じように全く解けなかった場合、夏休みの勉強があまり的確ではなかったのかもしれません。
秋以降に挽回させるか、そこで別の志望校に目を向けるかはあなた次第ですが、12月に全く解けない状態を知るよりも、9月に解けないとわかる方がいいですよね!
過去問に本格的に手を出す時期が遅すぎると、その問題の傾向にあった対策がとりづらいので、気持ち早めに余裕を持って取り組んだ方がいいと思います!
赤本で絶対にチェックすべきこと!

上の方で、赤本を使うのには2つの時期がある!と、言ったので、それぞれの時期でチェックするべき項目を紹介しようと思います!
高2の春休みから高3の新学期の赤本チェック項目
できればまず、最新版の赤本を買いましょう。この時期にチェックしておくべきことは…
- 傾向と対策を読み込む
- 問題の出題形式を把握する
- 科目ごとの配点を確認する
- 設問ごとの平均点も確認しておく
この4つです!
まずは、赤本に載っている傾向と対策をよく読んでください。
この時点で一番知っておくべきことだと思うので、覚えてしまうくらいじっくり読みましょう。
そして、実際に過去問を見て、出題形式を把握しましょう。
例えば「この大学の英語は長文読解がメインで、英作文は出ない」といったものや、数学であれば「先に簡単な計算問題が出されて、最後に難解な文章問題がある」などのレベルで見ておきましょう。
さらに、それぞれの科目の点数配分を把握しましょう。
よくあることですが、国際系の学部では問題は他の学部と同じでも、英語だけ配点が高い場合があります。どの科目で点数を取れば合格が狙えるのかもなんとなくわかっておけるとあとで楽です。
最後に設問ごとの平均点もチェックしておきましょう。合格者の平均点を見てみると、全体の半分ほどの点数でも合格できるようになっていることが多いです。
難しい問題であればあるほど、その傾向があるので「こんな難しい問題を解かなきゃいけないのか…」と思った時は、平均点をチェックしてみてくださいね!
高3の秋以降のチェック項目
次に実際に赤本を解き始める秋の時点でチェックするべき項目はこちら!
- 解答と解説を読もう
- 何年分の過去問を確保できるのか
特に、赤本の過去問を解いて、きちんと解答と解説を読みましょう。
赤本は解答解説がとても簡単に書かれているので、わからない箇所がたくさん出てくると思います。だからと言って、最初から読まない!と決め込まないようにしてください。
赤本を補うために、自分で調べたり、先生に聞きに行ったりできますが、 「青本」という赤本よりも丁寧で詳しい解答解説が載っている過去問集もあるので、自分に合ったものを選びましょう。
また、秋の時点で志望校の何年分の過去問を確保できるのか考えておいてください。
赤本に載っている年数は大学によって違います。なので、学校や予備校においてある数年前の赤本まであるのか確認してみてくださいね。
赤本は何年分解けばいいの?
さて、赤本では、それぞれの大学で編集されている過去問の年数が違いますが、実際どのくらい解いておけばいいのでしょうか?
第一志望の場合、最低でも5年分、余裕があれば10年分は解いておきたいと思います。
第二志望や滑り止めの場合は、5年分で十分でしょう。
確かに、多くの年数で過去問の経験を重ねることは大事ですが、解いてからの復習の方が大事だったりします。またあまりにも古すぎると、出題傾向が全く違う場合も多いので、多くて10年分、または出題傾向が同じ年数分で良いと思います。
赤本を解いた後の正しい復習の仕方

ここからは、実際に赤本で過去問を解いた後の復習をやっていきましょう!
全教科にいえることは、過去問ノートをそれぞれ作っておくことをおすすめします。
国語の赤本の復習法
現代文の復習方法
現代文は赤本の解説を読んでから、なぜそのような解答になるのかを丁寧に考えてください。解説が難しい問題しか書いていない場合があるので、わからなかったら素直に人に聞きましょう。
また、漢字や指示語を補う問題は絶対に落とさないようにしましょう!
古典の復習方法
古典の復習として、わからなかった語句は意味も調べて、読み方もマスターしておきましょう。
基本的に復習方法は問題集でもセンターでも同じです。
ただ、古典はその大学特有の問題の聞き方があると思います。一定のパターンがあるはずなので、数年分解きながら、出題傾向を押さえていきましょう。
英語の赤本の復習法
文法の復習方法
英語の文法問題は二次試験になると、センターよりも難易度が上がります。
教科書には載っていないような構文を出すところもあるので、文法問題のレベルを把握できたら、赤本以外にも似た問題を解いておくことをおすすめします。
長文読解の復習方法
赤本での長文は赤本が分厚いので少し、読みにくいかもしれません。なので、解く前に長文だけ印刷して、ノートに貼っておくと復習もしやすくなります。
長文はその大学の傾向が存分に出ます。長文のテーマから、出題形式までそれぞれです。テーマがある程度絞られている場合はそれに沿った問題を追加で解いても良いでしょう。
復習するときは、丁寧に全文を訳してください。
その場合、直訳ではなくすべて意訳で、綺麗な日本語で訳す練習をしてください。
二次試験の長文読解で問われてる箇所は、日本語に訳すのが難しいから問われている訳なので、ニュアンスも含めて違和感のない日本語に直せるようにしましょう。
赤本の長文の訳はかなり強引な意訳をしている場合も多いので、わからない単語があったら、訳でチェックするのと同時に1度は辞書で調べましょう。
英作文の復習方法
英作文は必ず先生に添削してもらいましょう。
二次試験でも添削するのはもちろん「人」です。
そして、この時に注意するべき点は、赤本に書かれている解答も先生に見てもらうようにしましょう。英作文は出題者の「この構文を使って欲しい」という気持ちがそのまま出ます。
細かい話になりますが、「ニュアンスは同じでも、こっちの方が点数は取れるかもしれない」という場合があります。そういう時に、先生に赤本の解答と一緒に見てもらえれば、適切な解答と添削をしてもらうことができるでしょう。
数学の赤本の復習法
数学の復習は、何度も解くのみ!なんですが、赤本の解説は数式の中間がよく省略されます。なので、青本などの解説が充実している過去問集で復習してもよいです。
数学は最低でも1年分を3回は解きましょう。そして、自分の解答と模範解答を丁寧に見比べてください。
理科の赤本の復習法
理科科目では、私が受けた「生物」について紹介します。
赤本を解く上で生物に限らず、理科科目で用心しておきたいのは「図や絵」です。赤本だと、実際の大きさを縮小して載せてあるので、見にくい場合が少なからずあります。
ですが、その問題を解くためには、知識を知っているか否かの問題なので、様々な絵や図を見ておくのがよいと思います。
社会の赤本の復習法
社会系科目の赤本では、私が実際に使った「世界史」について紹介します。
他の教科もですが、世界史も同じように問題の割に解説が簡単になっています。問題中で知らない人名や語句が出たとしても、赤本の解説には載っていない場合が多いです。なので、世界史事典や資料集で知らない語句の穴を埋めていきましょう。
語句を解答する問題でも、論述問題でも、ノートに解答して、復習しやすいようにしておきましょう。論述は世界史の先生に添削してもらうことをおすすめします。
特に歴史科目は漢字の間違いに注意です!
過去問以外でも模試の復習も受験勉強において効果的です!
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